あいみょんデビュー5周年！
5つのキーワードで歴史を振り返り

デビューしてからしばらくは赤リップに黒のロングヘアのイメージが強かったあいみょん。2020年にはロングヘアをバッサリと切り落とし、赤以外のリップを取り入れたメイクもするようになったが、2ndシングル「愛を伝えたいだとか」のミュージックビデオには照明や花柄パンツ、ベッドカバーなどに赤色が効果的に取り入れられ、1stアルバム「青春のエキサイトメント」もさまざまなモチーフが真っ赤に染め上げられたジャケットが印象的だ。当時の彼女のInstagramを覗いても、赤色が至るところにちりばめられている。

ファッションアイコンとしても注目されるあいみょん。パンツのセットアップやオーバーサイズのシャツなどユニセックスな雰囲気のスタイリングが多いが、あいみょんと言えばへそ出しファッションも印象的だ。2020年の春夏はへそ出しファッションが流行したが、あいみょんはそれが流行る前からショート丈のトップスを愛用し、2018年発表の「マリーゴールド」のMVや同年末に出場した「NHK紅白歌合戦」でもへそを出したファッションを披露している。さらにファッションの話題で欠かせないのは、あいみょんにとって唯一のファッションブランドとのコラボMV「GOOD NIGHT BABY」。Reebok CLASSICとコラボしたこのMVの中であいみょんは、Reebok DAYTONA DMXを着用している。

普段のあいみょんのライブはバンドメンバーとともに行われるが、初めての「NHK紅白歌合戦」出場を経て2019年2月に開催された日本武道館公演は、彼女の「初めての日本武道館公演は弾き語りでやりたい」という思いから全編アコースティックギターの弾き語りスタイルで展開された。自身最大のヒット曲「マリーゴールド」で始まったこのライブでは、インディーズ時代の代表曲「あいみょん – 貴方解剖純愛歌〜死ね〜」やメジャーデビュー曲「生きていたんだよな」も披露。力強いギターストロークに乗る歌声が、あいみょんの生み出すメロディの強さを改めて印象付けていた。

日々楽曲を作り、今では400曲以上のストックがあるというあいみょん。作品のリリースが決まると、その膨大なストックの中から今の自分にフィットするものを選んで楽曲を完成させるという。TBS系火曜ドラマ「私の家政夫ナギサさん」の主題歌「裸の心」は「マリーゴールド」がヒットした2017年に制作され、2020年に初のバラードシングルとしてリリースされた。またDISH//への提供曲「猫」も「裸の心」と同じく2017年に制作された楽曲で、2020年に発表された「THE FIRST TAKE」バージョンが爆発的にヒットした。

あいみょんは「芸術は爆発だ！」という名言で知られる芸術家・岡本太郎の大ファン。映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ！オトナ帝国の逆襲」で岡本の存在を知り、それ以降彼の言葉や作品に大きな影響を受けてきたという。またあいみょんの作品のアートワークも“アート”として捉えるならば、デビュータイミングよりタッグを組み、あいみょんのビジュアルイメージを二人三脚で作り上げてきたとんだ林蘭の存在も大きいだろう。とんだ林はあいみょんとともに知名度を拡大し、今ではGUとのコラボアイテムを発表するなど、ファッション業界に大きな影響を与えている。とんだ林はあいみょんの4thシングル「満月の夜なら」以降、MVに先駆けて公開される“very short movie”のディレクションも手がけており、11月24日にリリースされる新曲「ハート」でもその才能を発揮している。